腸は消化だけじゃない、感情と免疫に大きく関わってます
病院に行くほど、はっきりとした症状ではないんだけど・・・
「何となく、不安・・・」、「何か、イライラする・・・」
「睡眠を充分とっても、疲れがとれない・・・」
「今、何しようとしてたんだっけ?」
便秘、肌荒れ、肥満、風邪、腹部膨満感、頭痛、歯周病、口臭、喘息、湿疹、アトピー、花粉症、などなど
体調不良とひとくくりにされそうな日常のちょっとした症状や、季節的・一時的な症状と思って軽くとらえがちな症状が実は根本の原因に腸が大きく影響していることが現代人に多くみられます。
腸は食べ物の栄養を吸収したり、老廃物の便を形成し排出処理する「消化器官」としての役割だけではありません。体と精神にまたがる大きな位置づけの臓器なのです。
腸は“第二の脳”と呼ばれ気分や感情と、また“内なる外”とも呼ばれ免疫系などにも大きく関わりがあることが近年わかってきています。
- 腸が判断する
腸には無数の脳細胞が存在するため、実行刺激がくると脳からの信号がなくても消化機能が果たされます。 - 腸が感情の情報を送る
腸には脳神経の一つである迷走神経があり、ストレスなどの刺激の情報を脳に送っています。 - 腸で感情をつかさどる神経伝達物質が作られる
幸福ホルモンと言われる精神の安定に関わる神経伝達物質のセロトニンや快感を増幅するドーパミンがつくられます。 - 腸のバランス不全と自閉症には相関がみられました。
- 腸と気分の相関が、チューブで食物を腸に送る研究から確認されました。
- “内なる外”
腸には免疫細胞があり外からの有害物質を排除するので、腸内環境の悪化は免疫力の低下を意味します。
良い腸とは、どんな状態?
- 腸内細菌のバランスが良好であること
菌が善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割であるのが理想
⇓ - 美便になります。実に便は身体からの便りなのです。
1)バナナ1~2本分
2)異臭がしない
3)黄土色
注意したい便相
1)コロコロタイプ=硬い。痛みが排出時ともなう。
腸内に長時間留まっていたため、水分が吸収されてしまった状態。
原因&対策
- ⇒水分または油分不足
↑食事に汁物(味噌汁・スープ)を一品加える
↑1日スプーン1杯のエキストラバージンオリーブオイルをとる
↑善玉菌食品(ヨーグルト・チーズ・漬物・納豆・味噌)の摂取
↑善玉菌のエサ(オリゴ糖)の摂取
- ⇒運動・睡眠不足
- ⇒ストレス
2)ペーストタイプ
消化不良を起こしやすい脂肪分を多く含む食品の食べ過ぎによる。
3)泥水タイプ=下痢
消化器官が受け付けないものを一刻も早く出そうとする反応。
水面に油が浮いているようであれば、小腸の消化不良。
原因
- 寝冷え、暴飲暴食、冷えた飲み物を一気に飲んだことによる。
- 膵臓の病気による
4)黄色
過敏性腸症候群の疑いあり。
⇒ストレス
5)灰色=人間ドックで造影剤のバリウムを飲んだ後のような便
ウィルス性腸炎、海外からの帰国後であればコレラ、膵臓障害や黄疸の疑いあり。
6)黒色(タール便)
食道、胃、十二指腸からの出血が疑われます。
7)赤色(血便)
大腸の病気による出血。
軟便・普通便→大腸がん
または痔によるもの
8)臭いがきつい
・食べ物特有のにおい→ニラ、ニンニク
・高タンパク質時→肉を多く食べたとき
あれっ?と思ったら、すぐ病院へ
身体からの便りである便は、排出されたらすぐ流したしまうのではなく、便り(便相)を読みましょう。
ただご注意いただきたいのは
形や色がいつもと違って例えば色が食物によるものなのか、痔なのかはっきりしないときはすみやかに消化器系の病院に行きましょう。
ご自身の腸内環境を把握するのに便相チェックほど身近で続けやすいものはありません。何も用意するものもそろえるものもいりません。
さあ、次のトイレタイムから始めましょう。